
家庭菜園の説明書で
「2週間前に苦土石灰(くどせっかい)をまく」
という文章をよく見かけます。

苦土石灰はなぜ必要なの?
多くの野菜は中性からアルカリ性を好みます。
ですが、雨は酸性。
しかも日本は雨が多いので畑の土は更に酸性化がすすみます。

苦土石灰はそんな畑をアルカリ性に傾ける働きがあるよ
この文章を読めば野菜作りに欠かせない苦土石灰の使い方や効果が分かります。。
石灰の知識を家庭菜園にいかしましょう。
酸性度(pH)とは?

酸性度って何?

簡単にいうと酸の強さだよ。
pH(水素イオン指数)で表しているんだ!


難しい話しになってきたね

大丈夫だよ!
野菜は6.0~6.5ぐらいを好むと覚えておいてね!
苦土石灰の種類と効果
日本の雨は酸性のため、土も酸性に傾きます。

それと野菜は養分を吸収すると
根から水素イオンを出すんだよ

水素イオン?

要するに水素イオンが畑に残ると酸性になりやすいんだ!


酸性に傾いた土壌を中性から弱酸性にさせるために、苦土石灰をまきます。
石灰にはいくつかの種類がありますが、
畑の土づくりで代表的なのは苦土石灰と消石灰、有機石灰があります。
- 消石灰:効果がすぐ現れる。根が傷みやすい。
- 有機石灰:カキなどの貝殻や卵の殻などを砕いたもの。ゆっくりと中和しますがコストが高い。
- 苦土石灰:中和が穏やかなので、すぐに植え付けしても問題ない。家庭菜園で利用が多い。



成 分 | 用 途 | |
苦土石灰 | 炭酸カルシウム 炭酸マグネシウム | 酸性土壌を中和(緩効性) 肥料にもなる |
消石灰 | 炭酸カルシウム | 酸性土壌を中和 (即効性) 消毒にもなる |
有機石灰 | 炭酸カルシウム | 酸性土壌を中和 (緩効性) |
苦土石灰の正しいまき方
苦土石灰には粉状のものと粒状のものがありますが、粉状のものは風に飛ばされやすいです。
成分は同じな為、一般的に粒状のもので良いでしょう。
使用量の目安として1平方メートルあたり100g~200g。
だいたい一握り程度が同量と考えて良いでしょう。
苦土石灰のまき過ぎは土が固くなったり、カルシウムの過剰障害がおきるので注意が必要です。
より正確に畑のPhを確認したい場合は、土壌酸度計をおすすめします。

苦土石灰は撒いてから溶けるまで
時間がかかるので、野菜の植え付け前2週間前に撒くのが良いでしょう。
雨が降る前に散布し耕うんします。
雨が降れば土に溶けやすくなり、むらなく土を中和することができます。
苦土石灰は化学肥料と同時に撒いてもアンモニアガスは発生しないので問題ないとも言われています。
心配な方は苦土石灰を撒いてから1週間たったら化学肥料を撒きましょう。
苦土石灰のまとめ
- 苦土石灰は畑を酸性に傾ける作用がある
- 石灰には苦土石灰・消石灰・有機石灰があり、一般的に苦土石灰がベスト
- 粉状の石灰は風に飛ばされやすいので粒状の苦土石灰が便利
- 野菜を植える2週間前に適量を撒き、しっかり耕うんすることで、まんべんなく中和することができる